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2012年8月15日水曜日

コーチング 「 ヒーロー的存在がいなくても勝てるチーム 」





早稲田大学ラグビー部が、大学選手権で優勝した年、当時の中竹竜二元監督にコーチングをしていました。

今日は、20セッション近く実施した、コーチングのうちの1回をご紹介します。


 

20年に一度の逸材。
ヒーロー的な選手がいました。

身体もでかく、プレーも学生の域を超え、激しさもあり、まったくびびらない。
ラグビーへの理解度も高く、的確なサインを出す。

仲間からは、安心感があり、相手チームからは、脅威となる存在。

チームの精神的支柱となる、キーマン。

そんな彼が怪我をしてしまった。

コーチ:
  「 なんとか、彼が早く復帰できるようにしたいですか?
    それとも、彼ナシでも、勝てるチームにしたいですか? 」

中竹監督
  「 うーん・・・。
    いやー、なんとか、彼ナシでも、勝てるチームにしたいです。」


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中小企業でもそうだし、プロジェクトチームでも、一人、ヒーロー的な社員や営業マンがいて、
その一人のスーパースターの成績によって、

会社やチームが、保たれていることはよく見かけます。

みなさんの周りにもいないでしょうか?
この人、欠けたら、結構ヤバいっていう人。

よく言われるのは、中小企業の社長さん。
実は、一番の営業マン。

だから、年中忙しく倒れちゃうと、会社もヤバいってこと。



 


当時の、早稲田ラグビー部にとって、その選手は、そんなヒーロー的な存在でした。

コーチ
  「 彼ほどじゃないけど、
     彼に近い選手はいないですか? 」

中竹監督
  「  いやー、いないんですよ10年か、20年の逸材ですね。

    彼みたいな選手は、めったにでてこない。 」

コーチ
  「  わかりました。
    彼が持っているいい要素、チームを勝利に導くために、

    絶対不可欠な要素を、フセンになるべくたくさん書き出してください。 」

中竹監督
  「 12枚、書けました 」

コーチ
  「 では、その12枚を、似たもの同士で、グルーピングしてみてください。 」


中竹監督
  「 あー、4つ、すごく重要な要素が見つかりました。

    1つ目は、『象徴』ですね。
    絶対ぶれない芯を持った、守護神的な存在です。

    2つ目は、『脅威』
    相手チームにとって、早稲田が恐ろしい存在として感じられる。

    3つ目は、『ゲームパフォーマンス』

    4つ目は、『リーダー』
    冷静な判断、的確なサインだし。優れたコミュニケーション。 」

コーチ
   「 たった一人で、そのすべてを、備えてる選手はいないかもしれませんが、
     それぞれに優れている選手はいますか? 」

中竹監督
   「 います。例えば、『象徴』ならK選手。 」

コーチ
   「 他には? 」

中竹監督
   「 M なんかも、そのサブ的な存在ですね。 」

コーチ
   「 それでは、4つの要素それぞれに対して、一番手、二番手、決められますか?」

中竹監督
   「 はい。

     『象徴』 は、K と M
     『脅威』 は、Y と H
     『ゲームパフォーマンス』 は、T と N
     『リーダー』 は、M と B 」

コーチ
   「 4人の選手が、それぞれ、4つの役割を担ったとしたら・・・ 」

中竹監督
   「 絶対勝てますね。 」

コーチ
   「 そして、万が一、どれかの役割の一番手がけがをしたとしたら・・・ 」

中竹監督
   「 二番手にその役割をおわせればいい。

     ヒーローがいなくても、ぶれないチームになりますね。 」

コーチ
   「 どんなことがあっても、監督のイメージ通り、勝てるチームになりますね。 」




                    

                         Taku's Blog++より転載 「平本あきおさんのコーチング」


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